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「なぁ…聞いてみたら?どうして自分なのか…って…」こんな俺が言うのもなんだと思いながらも、どっかであの学生時代の女の子に、もしも聞かれていたら…自然消滅とかにならなかったのかな…俺の何かも違ってたのかな…なんて思ったからだった…きっとちゃんと彼女に向き合おうとしてたかもしれない
どこかでシンデレラの言う可哀想だったからとか、何となく可愛かったからとかって理由で付き合ったが…けっきょく、何もなく終わってしまった忘れてた彼女を思い出す
うまくいかなかった自分のアドバイスなんて、無責任きわまりないなと改めて思いながら2本目のビールを取りに行った…
「確かめるのが、怖いんです…贅沢でワガママな事かもしれないんですけど、可愛いとか好きだよとかって言われなくなってくると…あれ?って…もしかして、やっぱり気のせいだったって王子が思ってたらって…だから一緒にお散歩も星を眺める事も無くなったのかな…って贅沢な生活も幸せにしてもらってるのも分かってるのに…そんな事を聞くのかという顔されたらと思うと……」シンデレラの顔は深刻そうだった
ろくでもないビール片手な俺に真剣に話している
そりゃあ、深刻に決まってる…これで俺みたいに自然消滅でしたって訳にはいかない…破局とかってなれば、シンデレラの話は無くなってしまうかもしれない…
あっ!でも、結婚後の話は描かれてないから大丈夫なのかな?とかも思いながらも、やっぱり夢を壊したくないようなハッピーエンドにしたいような…
違う……ただ彼女に幸せになって欲しいと思ったのだった
「大丈夫だよ…魔法使いが導いてくれた相手だよ?きっとそんな素敵な人なら、ちゃんと話し合ってくれるって♪」そんな俺らしくない励ましにシンデレラは優しく微笑んで返してくれた
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