LINE休み

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 そんな中、週末の繁忙日が近づくと必ずと言っていいくらいに「熱が出たので休みます」と当日になってLINEを送ってくるバイトのF子がいた。高校を卒業したばかりの19歳だった。 「突然言われても困るよ」とNさんがLINEで返事を送っても既読は付かない。いつものパターンだった。 「あの子、これで何度目ですか?」 「もうクビにしたらいいじゃないですか」  一緒に働いている他のスタッフは呆れ返り、「あんな無責任な奴と一緒に働くくらいなら、人数が少なくなっても構わないです」とNさんに直訴してくる始末だった。  とはいえギリギリのメンバーで回して、1人でもケガや病気で離脱すれば、その穴を埋めるのは店長である。Nさんは過去にぶっ通しで60連勤したこともあり、その時のことを考えると、多少ダメな奴でも簡単には切れないのであった。  しかしF子は度が過ぎていた。過去に5日間連続の「LINE休み」をしたことがあったが、今回はその時の記録を更新していた。「具合が悪いです」という言葉を少しずつ変化させて送ってくるのだった。  F子が好んで使う言葉の中に「死んでる」というのがあった。ヘトヘトに疲れた時や、調子が悪い時に用いられた。「ダルい」の最上級が「死んでる」なのである。今回は連休7日目を過ぎた時にその言葉が飛び出した。 「体が超熱くて、死んでます。今日も休みます」
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