LINE休み

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 それから数日後のこと。身なりの良い一人の女性が来店した。女性は店長とスタッフに深々と頭を下げると「娘がお世話になりました」と小声で挨拶をした。F子の母親だった。 「あの子は生まれつき体が弱かったのですが、ここで働くのをいつも楽しみにしていたんです」母親はそう言うと泣き出した。F子は一週間前に病気で亡くなっていた。 「いや、でも・・・・・・」NさんはF子からLINEが届いていることを母親に伝えようとして、言葉を飲み込んだ。面倒くさいことになりそうだったからである。自分が娘をクビにしたメッセージを読まれても気まずい。  母親が帰った後、スタッフの一人がポツリと言った。 「さっきの母親が娘のスマホを使って、嫌がらせで送っていたんじゃないんですか?」  スタッフの言葉にNさんは同意し、いよいよブロックすることを決意した瞬間だった。またF子からLINEが来たのだった。 「調子が良くなりました。今日から行けそうです」
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