酔生夢死

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 大我はまだ残っている魚を次々口にしており、話を聞いているのか聞いていないのか分からない状態だ。  黒田が寝てしまったことで、定室が大我に説明を続ける。  「噂じゃあ、どこぞの暗殺部隊が動いてるとか、どこかの国も関わっているとか言われてる。白魔女は絶滅したと思われていたからこそ、その男は希少価値が高いんだ」  「照魔鏡ってのがもし見つかったとして、みんな何に使うんだ?本性暴いて何が楽しいんだ?意味あるのか?」  「意味があるとかないとかの問題じゃない。そのものの価値があるってことだ。要するに、金だな」  「そっか。金は大事だ」  一人でうんうんと頷いて納得している大我。  その横で、サラムは取り囲んでいる炎をじっと見つめている。  どのくらいの希少価値があるのかと聞いてみれば、国一つは余裕で買えるとか。  もちろん保存状態や、その噂のような能力があるかどうかにもよると思うが、きっと鏡が割れた状態だとしても、その能力が無かったとしても、相当な値打ちになるという。  存在そのものに、価値がある。  そしてそれが実際の能力を持っていたとすれば、最悪、戦争にまで発展するほどだというから驚きだ。  定室はサラムの方に顔を向ける。  「だからこそ、俺達はお前のことを守る。絶対に守ってみせる」  「・・・・・・」  その日の夜、皆が寝静まった頃。  音も立てずに忍びよる影が多数あった。  手で何かを合図すると、一斉にサラムたちを取り囲む。  そしてサラムを捕まえようとしたその時、五人は一気に起き上がり、定室たちは銃で応戦を始める。  激しい銃撃戦となり、男の一人がサラムに銃口を向ける。  「ダメだって!!」  そう言いながら、大我が男の後頭部に蹴りを入れたため、前のめりに倒れそうになった男は一歩足を出し、なんとか倒れることを踏みとどまった。  「この野郎・・・!!」  振り向いて大我を撃とうとしたのだが、その時にはすでに大我たちはその場から離れていた。  すぐに捜索をしてみたものの、逃げ足が速い連中らしく、見つけることは出来なかった。  「くそっ・・・」  その頃、将烈は拷問を受けていた。  「はあっ・・・。いい加減止めません?こっちが疲れるんですけどねぇ。ほんっとにあの人、人使いが荒いっつーの」
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