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全身から力が抜けているのか、将烈の身体を拘束している両腕の鎖のお陰で、なんとかそこに立ってる状態だ。
その腕の鎖を外してしまえば、きっと将烈の身体は床に一直線に倒れて行くだろうが、倒れるということは床に全体力を任せられるということであって、休めるということだ。
それをさせたくないのか、間ノ宮は決して将烈の腕の鎖を外そうとはしない。
ただでさえ、短めにしてある鎖のせいで、将烈の腕はいつか取れてしまうのではないかという程だ。
「もうこいつに、仲間はいない」
暗い森の中を歩いているサラムたちは、しばし休憩ということで仮眠を取っていた。
そんな中、一人でどこかへと歩く大我の姿があった。
「もしもし。ああ、大丈夫。順調だ」
誰かと話をしていると、がさ、と近くで物音がしたため大我が振り向くが、そこには誰もいなかった。
大我は話を終えて、みんなが寝ている場所へと足を向かわせる。
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