寸善尺魔

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 それを取ると楽になったらしく、動きを確認するように、その場で何度かジャンプをしたり屈伸をする。  《ガキは殺すな。飼い慣らす》  「ドクロに渡すんですか?」  太ももを軽く叩いたあと、置いてあった携帯を手に持って話を続ける。  《ああ。言い値で取引するよう話はつけてある。傷ひとつ付けるなよ。商品価値が下がるからな》  「わかってますよ。じゃあ、ある程度片付いたらまた連絡します」  電話を切ると、首をさする。  先程の銃撃戦であちこち窓が割れてしまっているため、隙間風が入ってきて少し寒い。  まだ寝ているであろう子供達のもとへ行ってみると、すやすやと寝ている幼い子供たちが大勢いた。  「これだけ集めるとはねェ。さすがだ」  子供たちの寝床に入り、適当に見渡しながら歩いていると、一人の子供が起きた。  声を発する前に頭を撫でてやれば、その子供はまた瞼を下ろして寝始めた。
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