第1章

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『俺は人の事止めてたらこっちが落ちてもたって感じやな』 私は淡々と自分が死んだ時のことを話す彼に少し恐怖を抱いた 「そ、そうですか」 『もぉ完全に引いてるやんか』 バレたことにまた恐怖を覚える 『俺は幽霊やで?人の心ぐらい簡単に読めるって』 「怖っ。あっそういや働いてるって言ってましたよね?」 『あー言ったけど嘘やで!そんなんに引っかかったん!だっさぁー』 なんか子供っぽくて馬鹿にする感じで笑ってくる。腹が立つのに消えて欲しくない。変な気持ちになる 『なんか喋ってやぁー。俺一人でやばいやつやんかぁ』 幽霊の時点でだいぶやばい 「名前、教えて下さい」 『え?』 「え?じゃなくて。」 『ああー俺は氷川純やで。君は?』 「小野ゆみです。」 『可愛ええ名前やん』 「有難うございます」 早く幽霊さんの前から消えたい。誰か来たらどうするの?幽霊と話してるヤバいやつになるじゃん! 『急に塩対応やなぁ』 「そんなことないですよ。」 『ふーん』 「そろそろ仕事に戻ります」 『じゃあいつでも来てな。大体居るから』 来ることは無いだろう。でも、また話したいなんて思う自分も居て 「では、また」 って答えてしまった
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