第6章 NGのお客さん ①

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<ケース7> ちょっと見栄っ張りのお客さん。 このお客さんは、なぜか飲んだ精力剤を隠すのです。 精力剤は、部屋の有料冷蔵庫に備え付けています。 そのパッケ-ジには 夜のサポ-トドリンクや精力増強、 勃起全快などが書かれていますので 男としては、余り見られたくないのでしょう。 実際はどうかと言うと利く、利かないは商品に よって、また、人によって違うと思います。 この手の商品は3,4ヶ月ごとに入れ替えますので その時に売れ残った商品をたまに貰い、 私も飲んだ時 商品によっては、少し効果有るかもと 思った事も有ります。 実際試したことは有りませんが、いつか.......。 掃除に入ると冷蔵庫のドリンクの補充も しますので、補充と同時に空瓶も回収します。 ゴミ箱や見える所に大概有ります、 まして持って帰る人は、ほとんどいません。 でも、このお客さんは、なぜか人目に 付かない所に隠すのです。 ベットの下、トイレの水を溜めるタンクの中、 冷蔵庫の奥、お風呂場の排水口の中など。 探し終えないと次のお客さんに迷惑が 掛かるかもしれませんので 我々バイトは必死に探します。 みんなで探し物ゲ-ムをしているかのように 「有ったぞ!」と誰かが叫ぶとゲ-ム終了です。 女性に飲んでいる事を知られたくない心境は 解りますが、 せめて、ゴミ箱に。 たまに時間が掛かって大変ですが、 このケースも何とかセ-フです。
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