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「私の可愛いクリスティ」
奥で母の呼ぶ声がする。
柔らかな日差しの中、母に抱きかかえられた私はとても気分が良かった。
『クリスティ・ルネ・セリラヴィール』それが私の名前だ。
私の家は遠い昔からガラス職人の名家としてこの世に貢献してきた。
しかしそれは表だけの話。
私達セリラヴィール家はACROPOLISの殺し屋の一派として先祖代々、組織に忠誠を誓ってきたのだ。
最速のガラスのハイヒールを武器と共に。
また殺し家業は代々女が受け継ぐ掟が我が家に存在していた。
それは初代の頃からずっと。
逆に男はガラス職人となる例がほとんど。
表と裏、両方の支えがあって私達セリラヴィール家は生きてきたのだ。
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