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第3章 暗号解読
ぬ1ふ2ふ2う4。パソコンのキーボードの平仮名のところ。1224と読めた。続いて、ふわを探した。1ふ9わ。次は正しく暗号の5G36。なかなか見つけるのが難しい。え、き、あ、お。えきあお?液青?益蒼?あ、駅...会お。並べてみた。122419駅会お。12月24日19時駅会お、繋がった。あの本屋から一番近い駅は里乃駅。ハッとした。
本のタイトルはクリスマス、1人のあなたへ。誰でもよかったんだろうが、偶然にも私にお誘いが来ている。幸い、カードの文字は男性のようなので性別的にいいのはいいが、性別的に怖い。有人駅でそこそこ利用客はあるので予期せぬ事は起こらないだろうが、不安はあった。ただ、それと同時にどんな人だろうと興味も持った。なんだかんだと考えていると、もう夕食の時間だ。簡単に作って食べた。気分を変えようとラベンダーの湯船にも浸かったが、24日が頭から離れない。ベッドに入ってあれこれ考えているうちに眠ってしまった。
行こうか行かまいか悩んでいるが、恐らく行くと内心は決めている。その印に外に出て、新しい洋服を見て回っている自分がいた。時間を掛けて、財布と相談して決めた。太っている訳では無いが、23日はベジタリアンな食事になってしまった。それは、24日お昼ご飯まで続いた。
12月24日18時、メイクを始めた。いつもよりも女性的なメイク。服装はお姉さん的なモード。そういえば、相手の顔も年齢も分からない。鏡の中の顔が悩んでいる。急に不安になってきた。たるんだズボンを下ろし、新しいスカートを履いた。こんな寒いのに、自分でも笑う。19時に間に合うように家を出た。歩いて5分、里乃駅に着いた。さすがにカップルが多い。数人はお独り様も見つかる。男性が見える度にこの人かな、と思ってしまう。イケメンだと嬉しいが。
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