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背後で先輩がコタと挨拶を交わしドアを閉める音が聞こえたが、待つことも無く、
メンドクサイことはさっさと終わらそう。
と、先に歩き出して空を見上げた。
冬の夜空は空気が澄んでいて、満天の星空が光輝いている。
寒ッ……
ちょっとそこまでだと思って、ジャンバーを着てこなかったのは失敗した。
体を抱えるように両腕を擦りブルッと震えた私の肩に、バサリと何かが掛けられた。
「うわっ?!」
「コレ着とけ。上着着てこないなんて馬鹿だろ。風邪引くぞ」
よく見ると先輩のコート。
相変わらずだな……
空気は読めないけど気遣いは出来る。こんなちょっとした優しさも好きだったなぁ。
俺様バカだけど。空気読まないけど。
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