168人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前、馬鹿だろ。そんなに風邪引きたいのか。早く車に乗れ」
「・・・はい?」
「夜道をひとりで帰すわけないだろ、そんな薄着で。ったく馬鹿なヤツだな」
不機嫌な顔でギロリと睨む先輩に、ポカンと開いたままの口がムグッとへの字に曲がる。
「ちょっ、そんなにバカバカ言わないでよッ!」
「い━━から早く乗れって。寒いンだよっ馬鹿っ」
「あぁぁッ、マジムカつく!
そこまで言うなら送らせてやるわよッ!!」
何故こーなるかなッ!
すぐそこまでとは云え、確かに寒いわよ。送ってくれるのは有難いわよッ。
でも、その俺様発言はどーかと思う。
これも先輩なりの優しさかもしれないけど腹が立つ!
少しばかり自分に酔ってたけどさ、この数分間私なりに真剣に考えてたのよ!
あぁぁぁッもうッやめやめ!!やっぱり私には向かないんだよ色恋話なんてさ!
俺様バカに振り回されちゃって。あのプロポーズは"勢いと流れ"だったんだよッ!
最初のコメントを投稿しよう!