アスカルタ物語

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君はここで、何を選び、そして何を学ぶのだろう。 エル・ハンティーは"黒"の制服を着て、学舎へ向かっていた。これから通っていくシュエルター学園は今日が入学式だ。 「ようこそ!我がシュエルター学園へ!本日の入学者は他の学年より多い1362人。そして、その中でも、格上の"白"は54人。素晴らしいです!ですが、皆さん、"白"より下の"黒"だからといって、諦めてはいけません。皆さん、"白"になるという可能性がまだあります!これから頑張っていきましょう!」 入学式の言葉が終わり、次は科目選択へと移った。 "筆記"、"魔法"、"剣術"、"医術"。この四つの中からこれから三年間一つだけ磨いていくのだ。 「エル!何にする?」 幼馴染みのヒナトは"白"だ。アスカルタ王国では人種が"白"と"黒"で別れている。 "白"とは、このアスカルタ王国の中で最も貴重かつ、能力が上。その為、皆"白"になりたいのだが、なれない者が毎年数多くいる。 "黒"とは、"白"より下の地位で、能力が低い。だが国民の多くがこの"黒"だ。 「俺は"剣者"を選ぼうかな。」 「そなの?!じゃあ!俺もそれにする!」 子供と学園ではこの身分など関係ない。ただ、大人界に行くと、勝手に身分で職業 を決めつけられるだけなのだ。
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