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入学したあの日から三年が経ちもうすぐ卒業となった。
剣術では、相変わらずヒナタに当てられるが最近はそれも苦に感じなくなった。生徒会室では、仕事が減ってきて、時間が余った際はヒナタと剣術を練習するようになった。
「だいぶ、エル君も剣術が上達したね!」
「有難う御座います。」
ヒナタは俺を真っ直ぐみると、こう言った。
「エル・ハンティー。君はどうして、剣術士になりたいの?両親は医術を選び医師になったというのに。」
思わず、ヒナタを見る。
「僕と君の両親は同じ学年だった。でも、格が違いすぎて、笑っちゃったけど。君の両親は"白"、僕は"黒"だったんだ。それで、一生交わることがないだろうなって思ってたんだけど。まさか、交わるとはね…………。」
そう言い、話始めた。ヒナタと僕の両親の物語を。
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