1話

10/10
前へ
/12ページ
次へ
「了解。じゃあ、明日も頑張って捜査しちゃうわね、そのためには今日、英気を養わなきゃ。たいちゃん、一緒にお風呂入ろ」 「え? でも僕はもう──」  愛之助はたじろぐと、晶子はにっこりと微笑みながら、 「何回入ったって悪くないでしょ。たいちゃんにあたしの体、洗ってもらいたいの。かわりにあたしが、たいちゃんの洗ってあげるし」  晶子はテーブルに肘を突き、手の上に(あご)を載せて小首を(かし)げ、潤んだ瞳で愛之助を見つめた。 「ね」 「……なんか、僕のほうの英気は吸いとられちゃいそう……」
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加