追悼

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当時住んでいた町の小さな木造アパートのすぐそばに、スーパーの来客用スペースと月極スペースがある駐車場があり、そこの月極を借りていた。 スーパーの来客用駐車スペースを案内するために駐車場のおじさんが二人いて、そのそばを通るたびにちょっとしたお菓子や飲み物を渡して話すうちに親しくなった。 そんなある日、いつものようにその駐車場を通ったついでにおじさんと世間話をした流れで、 「そこのスーパーでバイトしようかな?」 と言うと、 「ここはやめとけ!いじめるベテランのおるぞ」 と、教えてくれ候補から即削除した。 そのあとおじさんは、 「ちょうど社長の来とらすけん頼んでみろ?」 「ん?社長ってどこの?」 「目の前の店の社長やっか(笑) ね、社長。この子体の弱くて入院したり杖ついたりするとばってん愛敬のよかとさ。どがんね?」 奥にいた社長らしき人が顔を出したので、 「いや、でもおじちゃんたちの紹介で入れて貰って頑張れんやったら悪かけんよかよ。自分でどこか探すけん。 ありがとうね」 と言って去ろうとすると、 「やってみんね!やってみてダメなら仕方なかばってん、やってみにゃわからんやろ?」 と、優しい笑顔の社長が私に声を掛けてくれた。
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