第五章 恐竜の惑星

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「オメエはあの時の・・・」  その声が早いか、飛び掛るのが早いか、ゲイスはその男の両袖を両手で掴むと、棚の外に振り出した。 「こいつがブローチを売った奴だ」  ゲイスは床に転がったその男を指さした。 『自分が無実の容疑者である証拠を捉えた』とでも言わんばかりに。 「オメエ、ここで何してやがる。お宝泥棒か。どうせ、あのブローチもここから盗んだのだろ」  ゲイスは尚も、男に食い下がった。
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