第五章 恐竜の惑星

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第五章 恐竜の惑星

 ワームホール時空トンネルゲートを抜けると、タケル達の視界を覆い尽くすように、青々とした美しい惑星が姿を現した。 「ワーオ」  思わすゲイスが感嘆の声を上げた。 「なんて、美しい惑星なのだ」  モーガンも思わす座席から立ち上がった。 「大きさ、質量、重力はほぼ地球と同等。気温は少し高いわね。それに、二酸化炭素がちょっと地球より多いわね。でも、これくらいなら、宇宙服なしで十分だわ」  サキは測定モニターデイスプレイが示す値を、クルー全員に分かるように説明した。 「さてと・・・」  タケルが言いかけた内容を既に理解したのか、メリッサがタケルの言葉を待たずに話し出した。 「この惑星はジャングルだらけね。垂直降下するとしても、ジャングルの真上には降りられない。海辺の砂浜辺りがどうかしら。候補は、ここと、ここと、ここの三つが良さそう。結構、広そうだし」  メリッサはナビゲートモニターの画面で、着陸候補の三つ場所を順番に指で示した。 「着陸地点から採掘場所までの距離はどれくらいだ」  ナビゲートモニターの画面を覗き込んでいたタケルが、メリッサに質問した。 「今さっき、偵察衛星を惑星に向けて発射した。偵察衛星には金属探知機と動態探知装置が装備されている。採掘器械かどうかまでの判断は出来ないけど、移動する器械の場所は特定出来る」 「そこに一番近い候補地を着陸地点として選択するわけか」 「そうよ」 「あっ、偵察衛星からデータが返ってきた。この結果からすると、着陸地点はここよ」 メリッサは改めて、ナビゲートモニター画面のある一点を指さした。
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