最期まで若々しくいるための指南 ~トマトジュースと吸血鬼~

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「ダ?ヨ?ネ?」  スタンプ。  スタンプ。  スタンプ。 「じゃあ、そろそろ風呂入って寝るわ?」 ?早いね? ?早寝? 「そんなお年頃だし」 ?朝も早くなる? ?早起き? 「おやすみ?」 ?おやすみ? ?おやすみ?  ラインを閉じて、直メールの返事を返す。 「悪いけど」  ほんとうに申し訳ないんだけど。 「派遣社員で貧乏だから割り勘な?」  すまぬ、友達よ。  いまの若者がなにを考えてどこに向かおうとしているのかが気になっているのは美魔女吸血鬼だけではないのだよ。 「自由が利くのも独身一人暮らしの特権だよな」  私はなんにも持ち合わせがないパンピー(死語)だ。しかもいつ死んでしまうかわからない域に入り始めた。  つまり、周囲の目とか恥ずかしいとか。そんな理由ですべてを我慢してシワが増えていくより、残り少ない人生は後悔ないようシワを刻むことを選ぶのだよ。 「と言い換えると、加齢もカッコイイんじゃね?」  その実、1年カラオケご無沙汰だったので、ストレス発散したかったというのがありました。 「待ってろよ?。イケてる私がいま、会いにいくからな?!(笑)」               〈完〉
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