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といっても、こちらへ回ってくる仕事の内容が以前と同じで且つ別の役員の担当と思われるものが回ってきていたというだけだが。 何故、そこまでしてやるのかは分からなかった。 生徒会の仕事が将来箔が付くからというには頑張りすぎている気はする。 だからといって友達でもないあいつに聞く機会は無いのだ。 ただ、親衛隊として、彼の手駒として、彼のために働くしかないのだ。 ◆ ついにその日が来てしまった。 3年に進級時期に合わせて行われた生徒会役員選出選挙で、蘇芳は生徒会入りを果たせなかった。 悪い噂が出回った所為であることは知っていた。 曰く、親衛隊を使って生徒を脅している。 予算取りの時期に、部活動の責任者に対して高圧的に対応したことはあったが、その位だ。 仕事としてやっていることで、そこまでのリスクを冒す事を許容できる人では無いということを親衛隊は皆知っていた。 けれどこの状況になって、いくら否定してみたところで、罪を逃れるための嘘にしか聞こえないらしい。 そもそも被害者がいないことで事実は明白だろうにそれに気が付く者もいない。 開票が終わったその日、親衛隊員は蘇芳に呼び出された。 まばらに集まった隊員を見て、この人に見切りをつけた人間の多さを感じる。 蘇芳は頭を下げて、これまでのこと、これからのことを話した。 相変わらず、蘇芳は美しかった。     
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