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親衛隊に入る理由は適当に、仲いい人間とつるみたいとか、生徒会の仕事にあこがれて、とか、アイドルの自担を誰にするか決めたとか、それから、俺みたいにガチで恋愛感情とかそんなもんしかないだろう。 蘇芳は頭の回転が速い。 だから、これはきっと、ほぼ直接的に告白を要求しているんだろうと気が付く。 何故? 蘇芳は俺のこと好きでも何でもないのに。 友人ですらない、ただの暴行しようとした人間を返り討ちにした現場を目撃しただけの俺に用はない筈だ。 それとも、思ったより蘇芳は弱ってるのだろうか。 「好きだから、だと言ったら?」 どうせ、バレバレなのだろう。わざわざはぐらかしても意味がない。 何でこんな状況で告白まがいのことをさせられているのか、自分でも甚だ疑問だが口にする。 蘇芳は、気持ち悪い笑みを浮かべた。 それは、嬉しいとかそういうものじゃなくて、作り笑顔と誰でも分かるものをへばりつけたものだった。 多分俺の顔は訝し気に歪められていた事だろう。 「俺のこと抱いてみますか?」 その言葉に抑揚はまるで無く、台詞じみている。 ふざけてるのか、それとも……。 「それで、その見返りに俺に何かさせようって言うのか? それとも、俺に脅されて、というシナリオでも書きたいのか?」 苛立ちを隠せない声で伝える。 「いえ、どちらでもないですね。」 「じゃあ、何なんだよ。」 「最後に残ったのが茨木だったから、ですかね?」     
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