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そう言い残し、残像を残す勢いで薄雪骨董品店の二階に上がると、
「てんちょーお客さんですっ!…はいっ!サイコメトリーをして欲しいそうで!…いえでもとっても困っていた様でしたからっ!…お願いですなんだか放っておけないんですっ!…とにかく起きて下さいっ!おーきーてーくーだーさーいーてーんーちょーっ!」
そんな賑やかな店員さんの声が聞こえて、静かになって、
「今てんちょー着替えてますので、ちょっと待っていて下さいねっ!」
二階に上る階段から顔を出し、女の子はにっこりと笑ったのでした。
?
「てんちょーっ!遅いですよっ!」
「…なんで桃が全体的な主導権をいるのかしら。私ここの店主なんだけど」
「まぁまぁ気にしないで下さいよてんちょー」
「あと私は店長じゃなくて店主。何度言ったら覚えるの?」
「店主さんよりてんちょーって呼んだ方が可愛いじゃないですかっ!」
「可愛いで全部片づけようとする桃の神経が分からないわ。
それと桃は少し騒がし過ぎよ。淑女たるもの気品と優雅さを身に着けるべきなの」
「私淑女じゃありませんしそういうてんちょーだって…あ、ほらこんな顔でお昼寝してたじゃないですか」
「いつ撮ったの!?早く消しなさいっ!」
「いーやでーすよーっ!
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