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こんなに可愛いてんちょーを消したら勿体無いじゃないですかっ!」
「可愛いで全部片付けられると思ったら大間違いよ桃っ!
はーやーくーけーしーなーさーいーっ!」
「ほらてんちょーっ!お客さんが待ってますからっ!
…あっ!お待たせしましたっ!
てんちょーがいらっしゃいましたので、どうぞこちらにっ!」
壮年の男性は先程の女の子の声に導かれるまま、レジカウンターがある場所へと歩み寄ります。
そこには、先程の女の子が立っていて。
その隣、レジカウンターに据え置かれた椅子に、小学生ぐらいの女の子が座っていて。
「初めまして。御客人。
私は薄雪 燈子(うすゆき とうこ)。この薄雪骨董品店の店主よ」
「あっ!自己紹介がまだでしたねっ!
私はここでアルバイトをしています、浜茄子 桃(はまなす もも)と言いますっ!」
小学生ぐらいの女の子は不敵な笑みを浮かべたまま、自らを薄雪 燈子…店主と呼び、
高校生ぐらいの女の子は満面の笑みを浮かべたままビシッと敬礼をして、自らを浜茄子 桃と…アルバイトと呼び、
「…あ、ああ。私は…」
「皆まで言わなくて結構よ、禊萩 天都(みそはぎ あまつ)」
「えっ!?
てんちょー、もしかしてこの方とお知り合いですかっ!?」
「…桃、貴方まさか知らないの?
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