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「余計な事を言う口は伸び切ってでろんでろんになってしまえば良いんだわっ!このっ!このっ!」
「ほふはふふへへはほほほほははひひへふひはひはひはひひはひーーーーっ!(そんなツンデレな所も可愛いです痛い痛い痛い痛いーーーーっ!)」
「このっ!このっ!このっ!このーっ!」
…ぐいぐい浜茄子 桃のほっぺたを引っ張る薄雪 燈子は少し偉そうで、アルバイトの浜茄子 桃にぶんぶん振り回されていて。
薄雪 燈子ぐいぐいとほっぺたを引っ張られる浜茄子 桃は少しアホの子で、店主の薄雪 燈子の話を殆ど聞いていなくて。
「…ふっ」
「…何を笑っているの、禊萩 天都」
「ほふはひはふへふは?(どうかしましたか?)」
「ああ、いや。なんでもない。
それで、依頼の品なんだが…」
微笑む壮年の男性…天都は、懐から一冊の本を取り出しました。
薄い本。
刺繍糸で中綴じされた手製の…俗に同人誌と呼ばれる物。
色褪せた色紙に、墨で書かれたと思われるその本のタイトルは、「鶏頭(けいとう)」。
それを天都は、とても大切そうに取り出したのです。
「…それが、貴方がサイコメトリーをして欲しい物?」
「…ああ、そうだ。
君には、送り主がどの様な想いでこの本を送って来たのか、“視”て貰いたい」
「…あれ?
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