二章 狐のこと

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そして その夜 誠所長は 一体の式神を玄関付近に置いて 王子駅前のビジネスホテルへ一泊 磯田記者と白鷺は この木次家にお泊まりさせてもらうことに まさに 新月の晩である今夜 何かあると思い 本来ならば 誠所長もすぐ近くで待機すべきなのであるが。。。 部屋の中の霊力を感じた時点では 邪気 そう それ自身に悪い気がまるでなかったために あえて 式神で様子見しつつ 二人を残したのだが 王子駅前にて 誠所長 何か嫌な邪気を感じては そちらの気配を また 式神を使って追ってみることにしては 近くの居酒屋で一杯やりながら  連絡待ちをしていれば なんとぉ その邪気を発するものが 木次家へと接近していると 式神学飛んで知らせてきました。 「馬鹿な なんなんだ? この嫌な邪気は?」と誠所長 ホテルへ戻り 鞄を持って 木次家へと 向かいます 一方 その頃  その邪気を放つものは 木次家外周に巡らせて置いた 結界をものともせずに 突破しては  嫌な邪気を玄関に放ちながら 近づき なんと  所長の置いた式神をも 無視して 玄関の鍵をピッキングはじめています なんなのだ? こいつは 太った中年の男 髪は白髪混じりであるが 長髪 後ろに髪を一本の紐で束ねては 灰色のジャージ姿なれど 顔の印象が なぜか残らない と言うか 顔の辺りがモヤモヤと歪んでいるような不思議な感じを醸し出しています さて まず 異変に気がついたのは 私 白鷺 どうも最近 所長と一緒にいるため 霊感が強まったようで 玄関に 何かざわざわする気配を感じては 一人 トイレに行くついでに そちらへ寄れば ああーーー!  なんとぉ 外から来る邪気に当てられてしまい 身動きができないように 「これはまずい 所長へ」と自身が身に付けている犬の式を 飛ばしました が すぐ外で その式を叩き落とす気配が! えっ? さらに 濃厚な邪気が 家全体に流れはじめて  まずい これは非常事態だぁ
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