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お義父さんと義妹
第1話 光
「裕二、光?。ちょっと降りてきて」
一階から聞こえる母の声に俺は2階にある自室から出た。
その時ちょうど妹も部屋から出てきたようで一緒に階段を降りることになった。
「光。母さんなんの用だろうな?」
「わかんない。どうせしょうもないことでしょ」
俺には妹がいる。
妹の名前は入江 光。
高校一年生だ。
そして俺は光の兄、入江 由樹。
妹より一個年上の高校2年生だ。
母はシングルマザーで、幼い頃から今までの俺たちを女手一つで育ててくれた。
父のいない生活というのは少し寂しい思いもしたが、今の生活でも十分楽しく、母には俺たち兄妹共々感謝していた。
少し性格に難ありの妹だが、母の要望には四の五の言わず素直に従うのもその為だ。
「由樹、光。こっち来て」
そうして母に連れられ俺たちはリビングへと向かう。
リビングに入るため、ドアノブを下におろし、ゆっくりと開け中へ入っていく。
「こんにちは」
「…」
リビングへ入るや否や男性の声が聞こえてきた。
その声の主は母と同年代くらいの男性で、その他に妹と同年代くらいの可愛らしい女の子がいた。
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