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「は…?」
耶俥と輝、そして俺が見たのは異様な光景だった。
肩で息をする神崎兄妹。
敵はいない…否、今しがた真由ちゃんが吹っ飛ばされた所を見ると"見えない敵"がいるというのが正しいようだ。
「大丈夫か!」
駆け寄ろうとする輝を制止する神崎。
「来んな…!やられちまうぞ…」
見えない敵がいる中で生身のまま介入するのは悪手だ。
「変身して円陣を組む…捕らえた端からフルボッコだ」
俺の指示に従い、耶俥と輝もベルトを巻く。
「「「変身!」」」
『リベルライザー!』『デルタ!』『オルタナティブゼロ!』
二人を抱き起こし、円陣を組むように指示を出す。
静けさの中、まず敵を捉えたのは…
『!』
俺だった。
僅かな足音を感知し、高速の連撃を叩き込む。
『ぐぉわっ!』
叫びと倒れる音が聞こえたが、未だ敵の姿は見えない。
「ったく…このままじゃジリ貧だぞ」
ぼやく耶俥。その通りなのだが、今以上の最善手は取りようがない。
そう唇を噛んだ直後。
「…?…なんだ?」
辺りに降り注ぐ水色の粒子。
それに伴い、くっきりとそこに見えなかったはずのナニかが現れた。
それも三体。
そして…
『レッツゴー!カクゴ!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!』
『レディゴー!カクゴ!ドキ!ドキ!ゴースト!』
『クラッシュ!ザ!インベーダー!』
現れた三つの影が、俺達と敵の間に屹立した。
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