第5章 都市伝説

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猫又は千里に近づいて言った。 「己...、千様」 は!? 零と佳音瑠は目を見開いた。 この猫又、なんで千里のこと知ってるの。 「お黙りなさい。」 キッと千里は睨んだ。 「あの猫又、不思議だね。」 と、佳音瑠が言うが千里の顔が先程までの凛とした表情は無くなり、おぼつかない顔をしている。眼差しが少し眩んでいるようにも見えた。 零は無言、ただただ傍観してるだけ。 いや、言葉にもならないのだろう。 人間観察をしていると、猫又はいつの間にかいなくなっていた。 早く去りたいと言うように千里は足を早める。 そして、ようやく一筋の光が見えてきた。 公園の電灯だろうと思われる光が。
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