白い運命の糸

出会いと別れ

これは、1人の少女と少年の切ないお話である。

―出会いと別れは紙一重なんだ。
私は、小さい頃にそんな話を聞いた記憶がある。
きっと、親しい仲の人だったのだろう。だがしかし、誰なのかは分からない。
何故かって？そう。私は小さい頃から病室にこもりっぱなしだったのだから。
でも、そんな病室生活にも終わりを告げる時が来て、今日から学校に通うことになった。
時は流れて私も高校生になった。体の具合も良くなってきているようで、普通に生活をしても問題ないのだそう。時期的には今は夏だし、一人ぼっちになるのは確定なんだけどね…笑
そんな事を考えているとクラスに着いた。
さぁ、勇気をだして行くぞ！と、思った矢先
「あれ？ずっと休んでた美南(みなみ)さんじゃん！」
と、クラスの男子に声をかけられた。ビックリしてついつい、「あ、は、はいっ！そ、そうです！」って噛みまくって返事をした。
「俺、天翔(かける)！天に翔でかけるね！よろしく！」
「は、はい！こちらこそ！」
これが世の中の男子のノリってやつなんだな…凄い…

今の妹はまだ気づいてないけれど、これが人生において運命的な出会いになり、哀しい別れになる人なんだ。
え、私は誰かって？美南の姉の有咲(ありさ)だよ！かくかくしかじかあって今は亡き姉だけどね…
まぁ、私のことはとにかく！妹の姿を皆見ていってね！うん！