伯楽一顧亭にて

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 そして、呆気にとられた。もしかしたら――、もしかしたらではなく確実に口が大きく開け放されたことだろう。  そりゃあ当然だ。  黒い山高帽子と黒いタキシードに身を包んだ細身の紳士が、微笑みを浮かべて立っていたのだから。
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