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「お疲れさまでした。それでは電子パットの下にある窪みに人差し指を添えてください。今回の試験においての個人情報を登録させていただきます。なお、記入していただいた個人情報は本日の試験でのみの取り扱いになりますので、外部には一切漏らさないことをお約束します」
僕は女子絵に促されるまま窪みに人差し指を置くと、ピコンと無機質な音が鳴り、『登録が完了しました』と画面が変わった。
「お疲れ様でした。それでは今より20分間の休憩に入ります」
女性は電子パットを回収すると部屋から出て行った。
女性が部屋から出ると、男性のふうっと大きく息を吐くのが見えた。
「お疲れ。ねえ君たち、さっきのやつどうだった?」
男性は僕ともう一人の女性の方を見て話しかけてきた。
「僕は疲れてしまったよ。あんなプライベートなことを訊かれるなんて思ってもいなかったしね」
男性は疲れたと言いながらも、陽気に話しかけてきた。
「私は、ちゃんと選びました。最後の質問には少し驚きましたが、特に悩む必要はなかったですし」
女性ははきはきと答えていたが、少し面倒くさそうだ。
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