日記という名の記憶

17/17
前へ
/17ページ
次へ
 晴れ。  今日から僕も日記をつけようと思う。  全く持って知らなかったが我が家では代々、直系の者は日記をつけてその恋路を子々孫々まで残すという恥ずかしい風習があるらしい。  変な習わしだとは思うけど、まぁいいや。  昨日早速面白い奴を見つけたから出会った場所に行ってみようと思う。  大木の切り株がある広場へと僕は走った。  ポケットにはお菓子と水筒、小脇には真新しい日記を携えて。 「こんにちは、いい天気だね」 完
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加