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誰か教えてほしかった。私がこの世にいる答えを。私じゃなくて、お母さんが死ななくちゃいけなかった訳を。
「お母さん……」
久しぶりに呼んだその言葉に、思わず涙が溢れる。そんな自分が情けなくて、許せなくて私はベッドの上の枕に自分の顔を押し付けた。でも、一度溢れだした涙は止まらない。次から次に溢れた涙が枕に染みを作っていく。どうして、どうして、どうして……。何度も何度も声にならない声で問いかけていたそれは、次第に嗚咽となって本格的に止まらなくなっていく。お母さんに、会いたい。お母さんに、会って話がしたい。お母さんに抱きしめてもらいたい!! お母さん!!
「っ……」
泣いて泣いて泣いて……そして、私はいつの間にか子どものように、泣きながら眠ってしまっていた。
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