一冊の本

6/8
前へ
/8ページ
次へ
私は真っ白なページに自分の世界を創り出す。 ー私には好きな人がいる。ずっと会えてないけどまだあの人のことが忘れられない。 いつものように私が学校に向かって歩いていると見覚えのある後ろ姿の男性が歩いていた。 「康太くん!」 「あ。渡部さん。久しぶり」 私が好きな人。間宮 康太くん。 「康太くん高校はどう?」 「楽しいよ。でも。俺は男子校だからな。女子との関わりとか全然なくてさ。」 「彼女欲しいの?」 「まぁ、人並みにはね。でも、俺好きな人いるし。」 「そうなんだ。」 私は平気なふりをする。振られてしまった。 「俺の好きな人。今目の前にいるよ。」 「え?」 「俺、渡部さんのことずっと好きだったの。」 「私も、康太くんのこと好きだった。」 「俺たちの付き合わない?」 「うん!」 そして2人はキスをした。ー 私はペンを置いた。 慣れないことやってもうまくいかないものだ。 2ページで終わってしまうなんて。 まぁいいか。私はその本を閉じて机の端に置いた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加