一冊の本

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私は家に帰った。 もしも、あの本に書いたことが本当になるなら… そう思って机の上を見た。 しかしその本はどこにもなかった。 「お母さん。私の机の上にあった、茶色い革の本知らない?」 「え?なにそれそんなもの知らないわよ。」 私は部屋中探したがとうとう本は出てこなかった。 私のケータイに来たメールが康太くんとの間に起きたことが現実だと証明している。 あの本はまたどこか他の人の元へ行ったのだろうか? 私にはわからない。 ただ私の妄想を現実にしてくれたんだ。 もしかしたら本当に誰かの元へ飛び立ったのかもしれない。 不思議な本。 あなたの元へもいつか、そんな本が届くのでは?
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