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「ねえ」僕は一つ、耳に引っかかった話を掘り下げてみる。
「東海林くんと彼女さんが喧嘩していたのって、いつ頃の話?」
「いつでしたかね。最近なのは確かですよ。でも正確なところはあまり」
「今はもう仲直りはしたんだよね」
「はい。みんなほっとしていましたよ。あの二人はこれ以上ないほどにお似合いでしたし、周りも応援していましたから」
そこまで聞いて、僕は考えてみる。二人が喧嘩したのは最近。人によって最近の定義が変わってくるけれど、一か月、二か月がその範囲だろう。
ふと、僕は一つの筋書きを思いついた。とはいってもこれは推理ではなくて、いわば連想ゲーム。いやどっちかと言えば、与えられた設定をもとにストーリーを考える、ノベルゲームみたいなものかもしれない。
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