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偽りの自分に少しずつ自分も出す…
本当に信じられる人間を探しながら…でも、本音は言えない…またどこで勝手に何を言われるか分からない…どう思われるか分からない…
学年が上がると尊敬してくれる後輩も増えてきた…助かる…面倒見の良い、頼んだ事は何でもこなす私は嫌われなくなった
代償として、自分を傷付ける事が増えた…
どうして私ばっかりとイライラしない訳ではない
当然、やってもらう事に当たり前と思う人や理不尽な人、感謝するどころか更なる要求や文句を言う人、私の責任にしてくる人…そんな人たちの何手も先に予測しないとと負荷が増えたからだった…
イラついて、ある日コンクリートの壁を殴った
あれ?少しスッキリした…
「分かった♪なおして私がやっとくから良いよ♪」と言って歩きだし、誰もいなくなった場所で拳をブロック塀に押し付けながら歩く…
何だろう…痛くない
いや、少し痛いが…心のしんどさよりは、しんどくないじゃないか…
見えない心の傷
誰にも気付かれていない達成感と哀しさ
目に見える傷がなくなれば、治ってしまえば私の心の傷も治っているはずと基準を作った
ただ問題点が見つかる
やり過ぎてしまったり見える位置は、親や先生や周りの人に気付かれてしまう…
「大丈夫?」「どうしたの?」
これは、マズい…
言い訳出来るような傷…かき傷だ!もしくは、打ち身!
太ももを殴る
お腹をつねる
夏服になっても見えない場所を引っかく
見えない場所は服がこすれてしみた…
それでも、さほど痛いと思わなかった
痛いと感じても、大丈夫…表面の傷は治るからと
心の負荷を抑えるため必要だった
それでも泣きたい時や泣きそうな事があった時は?
悲しくて悔しくて…
そんな時は湯船で泣いた
雨の日の帰り道に泣いた
大丈夫…いくらでも方法はある
考えよう…もっともっと…
受験が近付く頃、更に負担が増え始めた…
母親の薦めで留学試験に勝手に応募されていた
確かに興味がない事もないけれど…私の意見は特別なかった
アイスクリームを選んでくれた時のように、クラシックバレエを始めさせられた時のように…
「篠芽ちゃんなら大丈夫よ!やってみて!?」と母親は応援という名の圧力が増えてくる
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