文字にする事…私という主人公の無いものねだり…

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通ってしまった… 嬉しいけど、また目立ってしまう 私が望んで選んだのか?チャンスがあるならするべきだと思うけれど、その頃の私は居場所のない存在だったから…本当の自分の居場所もないのに、よその国のよその家庭で、また新たに演じないといけないのかと感じていた… 心細かった…すでに本当の自分を失いそうな私は、新しい場所、しかも別の国で言葉も通じなくて居場所を探せるのか…不安しかなかった そして…いくらリセットしても、1つだけリセットしきれなかった初恋を抱えて…更に彼を見れなくなる事を恐れた… 唯一の癒し やっと彼と普通に元通り話せるようになった事やスポーツのレベルを上げた事で、彼と一緒に参加できる事も増えたのに…やっと同じクラスになったのに…少しずつ距離を縮めたのに… 偶然、国内の志望校は私立も公立も彼と同じだった…今度は自分で選んだ進路…ちゃんと親にも相談して納得してもらい自分で決めた…しかし、私は1年間の交換留学が先に決まっている もしも合格して同じ高校に行っても会えなくなる事が辛かった…怖かった どれだけ努力しても振り向いてもらえない彼… 実はこの頃、彼は好きな人がいた 私にやっと出来た親友といえる女の子… 好きな人の好きな人は、当然…彼を見ていれば、簡単に分かってしまうもので…気付いた時は、複雑な気持ちだった 人間不信だった私に、やっと信頼できる友達が出来たのに…その女の子は、彼が片想いしてる相手… 「確かに良い子だもん♪」とうとう彼の相談まで聞くようになった…それでも良かった 彼が嬉しそうに話す姿や聞いてあげられる事で、 私は彼の役に立っていると思うと幸せだった… 本当に良い子だったので、その女の子となら幸せになって欲しい!付き合って欲しい!つりあう!相性良いはず!と本気で思った…けれど、私は知っている 親友が別の人を好きな事を… 恋とは、なかなか上手くいかないものだ… それでも嘘偽りなく彼の話も親友の話も平等に聞く…もどかしい気持ちになりながら 勝手にくっつけようとしたがる私の時のような女子にはなりたくなかった… だって、真剣に誰かに恋してる気持ちは、私にも痛いほど分かってるつもりだったから…
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