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なぜなら。
「変な事じゃないよ。おかしなことかも知れないけど、
何かが食べてるとか、それ自体が逃げてるか。ううん、
多分そのどっちでもありかも」
「もしも、そういう存在があるならね。」
例のお化け騒ぎに対し、ワタルはそういうと、さらに続ける。
「ゆらちゃんは、ペドロバクテリアって知ってる?」
「現実に存在するんだよ、石油を食うバクテリアが。
石油を食うと同時に石油を生産もする。
今回の灯油とガソリン騒ぎもそれじゃないかな?
体を構成するものが石油そのものでもある物質・・・いや。」
「バクテリアだから、生物かな?そういうのが関係してんじゃないかな?」
何故、そんなの知ってんだよと、俺は釘を刺す。
「アキラさんに相談したら教えてくれたよ。それに、ネットで
それなりに検索できる」
アキラさんは俺のチャット仲間の元大学生だ。
なるほど、昨夜の電話の相手はアキラさんか。
実はワタルの言葉は、寝耳に水じゃない。
実際に俺達は、そう言う生物を知っている。
「いつだったか、水を食ってデカくなったり増える生物がいたな?」
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