真っ白
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真っ白
冬が近づいたある日。 景浦老人が目を覚ますと、一匹の黒い虫が彼の顔から飛び立った。 白内障を患っていた景浦老人には、その虫をはっきりと見ることは出来なかったが、大きさ的にハエだろうと気にも留めなかった。 いつもの様に目薬を差してから、ふと彼は気付いた。 いつもより目が霞んでいる。 どうやら白内障が進行してきたようだと感じた。
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