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「クリスマスローズの名称はヨーロッパではニゲルと言われているんです。」
「…へえ。」
「ヨーロッパでは花が咲くのが少ないのが冬なんです。
クリスマスの頃、白い花を咲かし
クリスマスの頃に咲くバラなので
クリスマスローズとついているんです。」
(…ふーん。)
「でもバラ科ではなく、キンポウゲ科なんですよ。」
「へえ…。」
「日本で最も市場流通が多いと言われているクリスマスローズガーデンハイブリット(オリエンタリス系ハイブリットとも言われている)などは、ヨーロッパなどで気温が暖かくなったキリスト教の四句節(四月 レンテン節)のころに花を咲かせるので「レンテンローズ」といわれています。」
「色々あるんですね…。」
「日本ではヘレボルス(h・helleborus、h・hellebores)属全体をクリスマスローズと呼んでいますが、本来の学名「Helleborus 」はギリシャ語のHelenin (殺す)とbora (食べ物)の二つの合成語から発生しています。」
「え…。」
なんだそれ…。
「つまり「食べると死ぬ」という意味です。
ヘレボルスはキリスト教と密接な物語が語られる中、その昔ヨーロッパ中世の頃には悪魔や悪霊といった清純な花には似つかわしくない恐ろしくまがまがしい話しも伝わっています。」
「へえ…。」
食べると死ぬか…。
つまり毒の花って事か。
「…でも私は一番好きな花なんです。」
その時
彼女がハサミを持ち
シャキン
茎を切った。
「…だって。」
「??」
「…まるで私みたいだから。」
俺はその時彼女の放った言葉の意味が分からなかった。
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