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小学生の頃 近所の空き地で友人数人と遊んでいると
この辺では見かけない僕らより、だいぶ幼い小さな男の子がまぜてと言ってきた
その子を含め かくれんぼをすることに
次々と鬼が見つけるなか その子だけが見つからない
他の子も加わり探すが見つからない
そのうち暗くなり皆 家路に帰っていった。
家に帰り、ふと思った そういえば探す途中 空き地に放置された 錆び付いたドラム缶に木の蓋がされてて
暇つぶしに大きな石を乗っけたな まさかあの中に?だが次の日すっかり忘れて
そこから数十年すぎた頃
たまたま あの空き地を通り記憶がよみがえった
空き地には当時のドラム缶がまだ放置されていた 大きな石は流石に誰か取ったみたいだが
嫌な予感がして空き地に入り恐る恐るドラム缶に近づき木の蓋を持ち上げると
中は空っぽだった
胸を撫で下ろして空き地を出ようとすると 近所のおばちゃんがこちらを眺めていた
「どうしたの?そんなとこで」
「いえ…別に」
気まずく立ち去ろうとすると
「知ってる?だいぶ前だけど、あのドラム缶のなかで子供が死んでたの?何かの拍子で入って出れなくなったのかしらね」
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