エピローグ

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 ―. 煌人の元へ竜関から電話がかけられた日から約三ヶ月後、自室で首を吊り死んでいる五十嵐煌人の腐乱死体が大家によって発見された。 そして、その二ヶ月後には精神病院へ移されていた笹深紀絵が、衰弱によりベッドの上で息を引き取った。 煌人は、死んだとされる日の数日前には元気だった頃とは別人のようにやつれ、何か得たいの知れないモノに怯えているかのようにギョロギョロと目を血走らせながら歩く姿が目撃されており、紀絵も死ぬ最後の日まで意味不明な謎の呟きを囁き続けていたという。 二人がいなくなった今、鏡小屋の呪いがどこへ消えたのかを知る者はいない。 そして、とあるオカルト掲示板の片隅に作成されたスレッドでは、今も書き込みをした利用者が、誰にも知られることなく、定期的に音信不通になり続けている。
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