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純さんの腕に包まれて、荒い息を整えようとしていた。
身体、大丈夫?
とまず気遣ってくれた。
大丈夫
と答えると、良かった。と私のおデコに口を押しあててきた。
「マユと、、こんな日が迎えられるなんて正直思ってなかった」
胸に顔を埋めると純さんからも、早く脈打つ心臓の音が聞こえて来る。
「私も、、
だから嬉しくて、、」
抱きしめる腕に力が増した。
やっとここまで来られた。
もう離れたりしない。
少なくとも私からは。
「ずっと純さんのそばにいたい」
不安なわけじゃなくて、ただ自分にも向けて出た言葉のように思う。
「当たり前だよ。もう、マユが嫌だって言っても離すつもりないから。」
私たちの「これから」には
きっとまだ悩むことや迷うことも起こると思う。
でも、二人一緒なら、乗り越えていける。
不思議とそんな確信だけはあった。
だから、
この後、あんなドラマみたいな展開に遭遇しても、簡単にはひるまなかった。
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