静かに死んでいく

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一  空から降りてくる粉雪が頬をくすぐる。  雪が音を吸い込んでしまうのだろうか。  何も聞こえない静かな静かな世界。  私は雪原に一人寝転んで眠そうに空を見上げる。  太陽は雲に隠れて見えないけれど、真っ白な雲を光輝かせている。  地面は雪に覆われて、空も大地も白に染まっていた。  静かで美しい白銀の世界に私も吸い込まれていく。  まるで私と世界が一体になっていくような感覚。  心臓の鼓動さえも世界に溶けて消えてしまいそう。  空の輝きが眩しくて、私は目を閉じる。  途端に眠気が足元から這い寄ってくる。  あぁ幸せなまどろみの時間。  このまま……このまま……。
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