尊敬できる友だち

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尊敬できる友だち

"ヒロをしあわせにしないと承知しませんよ" 私の結婚式に回された色紙に書いてあったものです ほかの方々はたいてい お幸せに とか 明るい家庭を築いてください とか です 私とて書く側ならそんな感じになると思います なんたって無難ですからね それを果敢に 多分、旦那さんにめがけて書いたその人は 私の高校からの友だちのヒカルでした 初めて会ったときのヒカルはポニーテールにリボンを 結んでいてとても美人な女の子でした あれから彼女とは現在まで何十年かの付き合いです ヒカルも私もそれはそれは色々なことがありました 特にヒカルは苦難が、たくさんありました 自身の原因不明の病気で両足を手術することを 余儀なくされたり ご主人が若くして倒れて半身不随になったり それに二人の子どもの学業にお金がかかる時期 彼女はずっとフルで仕事をしていました そこへ自身の二度目の手術が重なり これまで本当に大変でした 若い人を見ても 「私は若い時に戻りたいとは思わない、長生きしたいとも思わない」 と言っていて、聞くたびに悲しい気持ちでした また、仕事から帰ると資格の勉強を2時間やっていて フィナンシャル2級と社労士の資格も取り 昔からやっていた書道の師範の資格も持っていました 「将来、私は歩けなくなると思うから・・・ 身体を悪くすると一日、一日が大事になるのよ」 と、ポツリと言ったのが忘れられません 私は「よく頑張ってきたよね スゴイよ」 と、今まで何回もヒカルに言葉をかけてきました
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