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僕の目は使い物にならない。
僕の見るキャンバスは白黒だ、、、
生まれた時から白黒しか与えて貰えなかった、だから僕は世界を恨んだ親を恨んだ神を恨んだ。
純粋が故に恐怖をして孤立していった。
何回も死にかけた事がある、なぜなら僕の見ている白黒のキャンバスは白と黒しか写していないからだ。
僕は白黒のキャンバスに地図を描いている、一度通った道は忘れない。
最近仲良くなった女の子がいる、彼女は僕の目になってくれると言った、彼女は馬鹿なのであろう。
彼女のこともメモすることにした。
毎日毎日家まで迎えに来ていた、家を教えたことは無いが後ろを着いて来ていたのだろう。
普通の人なら気持ち悪いと思うかもしれないが僕にそんな感情は無い、暇人なんだと一言で終わりだ。
最近自分の目に変化が表れ始めた白黒のキャンバスに青が混ざり始めた、不思議に思いながらもあまり気にしないことにした。
今日は彼女が家まで来なかった、その日を境に彼女が家に来ることがほとんど無くなった。
気が着くと青が無くなり黒が増えていた。
キャンバスに黒が覆い被さり半分近く見えなくなっていた。
僕は彼女に何かを求めていたのかもしれない、、、
いつもの道が歩けなくなっていると。
「私、必要?」
「必要。」
「そっか」
黒く塗られたキャンバスは青に戻り出す。
「もっと色々な色を教えてほしい。」
「全ての色を君に教える。」
一色増えた色を使い彼女の存在を消さないようにキャンバスに描いた。
「白黒青」
キャンバスが溢れ世界を記し君を見る。
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