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「天使だけじゃなくて、怜良ちゃんが悪い奴に絡まれたりしたら、悪魔もそいつらをやっつけて怜良ちゃんを守るから・・」
「そうなの?悪魔は悪者じゃなくて、ヒーローなの?」
「う~んと、いつもじゃないけど、怜良ちゃんは特別。天使と悪魔の見方がついてるから、心配せずにプリンセスになる努力をするんだぞ」
「うん、分かった。怜良は勉強もダンスも語学も頑張ってお姫様になる」
その意気だと蒼夜と天真が頷いた時、駐車場に怜良の父の車がとまり、焦って怜良を呼ぶ声が聞こえた。
怜良が玄関に駆け出して行ったのを見計らって、蒼夜と天真は窓を開けて変身し、空へと飛び立った。
「なぁ、天真」
「何ですか?」
「俺、怜良ちゃんをお前と一緒に、見守っていいかな?」
「そ・それは・・・。僕は心強いですけど、願いがもし叶ったら、蒼夜君はまずいのではないですか?悪魔でいられなくなりますよ」
「じゃあさ、願いが叶いそうだと分かった時点で、お前に全部任せて俺だけずらかるのはどうだ?」
「そうですね。それならギリギリセーフになるかも・・」
「お前変わってるな。天使だったら、俺が悪魔のままでいることを良く思わないんじゃないか?なのに人間になることを心配するなんて、ほんとおかしな奴」
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