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僕は翌日から真っ白な自室を部屋にあった絵の具で汚点だらけにした。
一週間後、親はとうとう堪忍袋の尾が切れたのか。僕の自室を怒鳴り声をあげながら開けた。
「やぁ、父さん、母さん」
両親は僕の部屋を見て、愕然とした。
その後は僕は抵抗を続けネットにもアップしたり、兄に協力してもらい海外でも話題を作ってもらった。
すると、兄から僕に一件の電話が来た。
「お前の部屋に来たい人がいるんだけど、連れてっていいか?」
僕はもちろん了解した。
数日後僕の家に来たのは世界でも有名な画家だった。
画家は言った。
「こんな天才的な絵は久し振りに見た。」と。
僕の才能は美術的才能だった。だが、その才能が開花するにはかなりの時間がかかった。
なぜか?
簡単なことだ。こんな真っ白な家で強制教育を受けさせられれば美術的発想が生まれないのもわけないからだ。と画家は言った。
両親から唯一の汚点と呼ばれた少年。
自ら家の中に汚点の部屋を持った少年。
僕はこうしてこの何もない白い家に汚点部屋という自分だけの居場所作り上げたのだ。
そしてその汚点は画家から見れば才能であり、画家に才能を買われ才能を完全に開花させたのだ。
後に僕は世界でも有名な画家となったのだ。
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