一眠り

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毎年春には新入社員がうちにはくるし、社内満足度も悪くはなく、離職率は低いうち。 それでも足りなく派遣社員がいるのはいるのだが、こんな時期に社員として雇うのは俺がこの会社に入って初めてではないだろうか。 「何故俺に」 「実は」 副社長から告げられた話に、彼の最初の振る舞いが空元気だったのだと分からせた。 "失礼します" とちゃんと声に出てたのかは分からないけれど、そんな俺をもう引き留めることのなかった副社長には届いていたのかもしれない。 俺の心の声がだ。
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